旅館の部屋は、私と岬ちゃんとクラスの女の子が3人。
比較的仲良くしてくれる子ばっかりだから、なんだか少し気楽でいい。
旅館に着いたら取り敢えず自分の荷物を部屋に運び、皆で少し早めの夕食。
修学旅行で旅館ってなんか豪華だなぁと思いながら、出された料理に箸をつける。
うん、やっぱり美味しい。
それからお風呂。
一応各部屋に一つずつお風呂はついてるけど、みんなはせっかくだからと温泉に浸かりに行く。
私も誘われて温泉に向かう。
ほんとはお風呂は一人で入りたかったけど、これも修学旅行の楽しみなのかなって私も一緒に入ることにした。
「気持ちいー」
「うん…私、温泉って初めてなんだよね」
「あ、私も。大人数でお風呂入るなんてあんまりないからさ、なんか変な感じ」
「ね、なんかちょっと、恥ずかしいし」
温泉に浸かるときはタオルは巻いちゃいけないから余計に。
いくらお湯が濁っていても、やっぱりこればっかりは。
クラスの女の子しかいないし別に構わないんだけど、クラスの女の子だから恥ずかしいっていうのもあるような。
「明日は映画村だっけ」
「ん、そうだよ」
肩まで浸かって明日の話。
そんな話をしてるのに、ここが京都だっていうのがなんか嘘みたいに思えてくる。
「温泉っていいねー。お肌ツルツル」
「岬ちゃん元々ツルツルだよ」
「なに、そんなこと言ってくれるんだ?」
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