むむむさんと会った帰り道。
何度かこうやって一緒に帰る機会があって、ようやく少し慣れ始めた頃。(嫌がられてたとかそんなわけじゃないと思うけど、人見知られてたんだと思う。)

会話もあんまりなくて、ただ本当に一緒に帰るだけ。
時々話すけど、会話が続かないっていうかなんか少し遠慮されてる感じ。
別にいいんだけど。
ホントに構わないんだけど。

今日は、今学校の話題を独占している男女の話をした。
最近付き合いだしたそのカップルは誰もが予想しなかった組み合わせで、瞬く間に学校中の噂になった。
意外だったよねとか、だけど幸せそうだよねとか、彼女は微笑みながらそう言う。
だからびっくりした。



「好きな子いないの?」



彼女からこんな質問が飛んでくるなんて思っていなかった俺は一瞬の間の後「いや別に」以外の言葉は出てこなかった。



突然の問いに泳ぐ目

(…どうなんだろう、か)










―――――
こんな曖昧さが好きです。


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