のど渇いたねって、岬ちゃんと自販機までジュースを買いに来た。
そこにはいつものメンバーが居て、何やらほんのちょっと騒いでいる様子。
軽く挨拶だけして何飲もうかなって悩んでると、後ろから感じる視線。
オレンジジュースを押すと「さすが!」とか何とか聞こえてきて意味が分からなくて首を傾げてると、塚原くんが気にすんなって言ってくれる。



「何してんのよあんたら」

「要が自販機でお茶を買ってたっていう話を」

「別にいいじゃん何買ったって」

「お茶なんて家でいっっくらでも飲めるじゃん!ビンボーな学生には考えらんない!」



橘くんは怒った様子で塚原くんに掴み掛かっている。
祐希くんは悠太くんに寄り掛かって落ち込んでるみたいで、何かと尋ねれば金欠なんだとか。



「バイトすればいいじゃん」

「バイト?要が?」

「おめーだよ」



岬ちゃんの提案に、本人はイマイチだけど他の皆はかなり乗り気。
私はあんまりお金使わないからバイトとかしてないんだけど、岬ちゃんは学校終わりとかバイトしてるからかなり勧めてる。
盛り上がってるのはまわりの方だけど。



「だからいいですからバイトは。やんないから」

「でも祐希バイトしないとゲーム買えないんじゃなかったの?」

「そうだぞゆっきー!」

「祐希くんっ、やってみましょうよ」

「私のバイト先の店長に聞いてみてあげるよ。人足りねーって嘆いてるし多分オッケーだから」



そう言うと岬ちゃんは早速電話をし始める。
まだやるって言ってないんですけど…っていう祐希くんの言葉は最もで。



「ひとりはちょっと…」

「オメーは女子か」

「…一緒にやりませんか」

「人を巻き込んでんじゃねえ!!」



かなり悩んでるみたいだったけど、周りの皆の後押しもあって渋々だけどやるって決めたらしい。
私も誘われたけど、接客とか無理だしなぁ…ってやんわりと断った。

後日、岬ちゃんのバイト先で1日だけ働いた祐希くんは何か事件を起こしたらしくクビにされたとか。



「あいつら正真正銘のアホだわ」



そう言った岬ちゃんにつられて私も苦笑い。
次第に話す内容に岬ちゃんが笑いだし、私も申し訳なく思いながらちょっとだけ笑ってしまった。


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -