ゾロに背中を押されて階段を降りていくと、ロビンが何かをしていた。…ロビン、と呼び捨てにしてもいいのだろうか。皆は初対面だって何だってごく当然に相手を呼び捨てにしている。サンジさんはナミさんやビビちゃん、と呼んでいるけれどそれでも私みたいな他人感はない。そんなのだからすぐに仲良くなれないのかなぁ、なんて。



「探検隊の船なら色々な証拠や記録が残っていた筈だけど…」

「ええ…でももう船は海に沈んで…あんた達何やってんのよォ!!!」



考え事をしていたせいでほとんど彼女の話は聞いていなかったけれど、あれはどうやら探検隊の船らしい。ナミは船を探検するルフィとウソップを見て思わず叫んでしまったようだ。



「おいみんな!!!やったぞ!!!すげェもんみつけた。これを見ろ!!!」

「“空島”の…地図!!?」



海から上がってきたルフィが拡げてみせたのは“SKY PIEA”と書かれた古びた地図だった。これにはナミも驚きを隠せないでいるらしく、ウソップとルフィは空島が存在することに喜びを隠せないでいるようだった。



「…騒ぎ過ぎよ。これはただの“可能性”にすぎないわ。世の中にはウソの地図なんていっぱいあるんだからっ!」



ナミの言葉に夢を壊されたかのように、背後に“ずーん”なんて言葉が入りそうな表情を浮かべたルフィとウソップとチョッパー。ナミはすぐに否定したが、行く方法がないと言う。だから“情報”を集めないといけないと言う。



「お前はホントにムチャさすなあー」

「………………」

「ナミさん!おれが必ず空への手掛りを見つけてくるぜ」

「よろしくね」

「安心して行って来い。おれの設計に不備はない」



ルフィとゾロとサンジさん(サンジって呼ぶのはまだ許可取ってないから何だかやっぱり抵抗がある)が、ウソップ特製の潜水用の被りものをして現れた。樽で、しかも即興で作ったにしては出来がいい…んだと思う。ルフィは水に弱いから本当に行くのかと心配になったけど、ナミは行かせるらしい。ゾロとサンジさんは上半身だけだけれど、ルフィは足まですっぽり樽を二つ繋げて被っている。



「じゃ幸運を祈ってるわ」



3人が海に沈んでいく。大丈夫かなっていう心配もあったけれど、きっと大丈夫っていう自信があった。何があっても大丈夫だったんだから、大丈夫じゃないはずがない。
…私ちゃんと皆の事信じてるんだなぁと、そんな自分が何だか嫌いじゃないと思った。


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