空島について分かったことは、空に島があるということ。考古学者でさえ詳しく知らない空島についての知識はほぼない、ということだった。
階段を上り、上から皆と海を見渡す。ゾロさんとチョッパーも一緒に海を眺めた。



「何をやってんだよあいつらはまた…」

「探検だって………」



遠くにあるさっき落ちてきた船を探検するルフィとウソップ。彼はいつだって好奇心旺盛。見ているこっちが笑顔になってしまうような、不思議な好奇心。



「むー、もう平気か?」

「…ん?」

「……体調。最近いいようだな」



チョッパーが私を覗き込むように言い、ゾロさんが何だかぶっきらぼうにそう言う。いつも、彼は私を気に掛けてくれているかのように声を掛けてくれる。それは私にとっては凄く嬉しい事。



「ありがとう、もう平気。ゾロさんは…」

「……そのよ、ゾロ“さん”っていうのいい加減やめねェか。いや…構わねぇンだが……なんか慣れん」



ボリボリ頭をかく。…いつの間にか敬語は抜けていたけれど、敬称を外すことは、ナミに言われてからもずっと出来ずに居た。もしかして、さり気なく気にしてくれていたのだろうか。



「……ゾロ、で、いいの?」

「その方が良い。あいつもそうだ、あんな眉毛に“さん”なんて勿体ねェもんはいらん」

「………ゾロ」

「…なンだ?」

「や…言ってみただけ」

「ンだよそれ……あほか」



馬鹿馬鹿しそうに笑うとパシッと軽く私の後頭部をハタいた。何だか嬉しくて私も笑ってしまう。サンジさんに向かって“サンジ”と呼べる日は、近いうちに来るだろうか。…そう考えると何だか少し照れ臭いような気もする。


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