まだまだ私の国に興味が尽きないらしくひたすら質問責めに合っていた時、ナミとルフィが外から中に入ってくる。机に置かれた地図はナミにとってはデタラメで興味のわくものではないらしい。その紙を退けると、どんっと机にこの世界の地図を置いた。



「“偉大なる航路”の入口は、山よ」

「山!?」



ナミがその地図を使って“偉大なる航路”の入り口について詳しく話してくれている、が、やっぱり私にはイマイチわからない。そんな私を見たナミが簡単に説明してくれる。
要するに「リヴァースマウンテンという山を船で登る」と“偉大なる航路”に辿り着くらしい。
いつの間にか止んでいた雨。顔を青ざめさせたナミがしまったと呟いたのが聞こえた。



「“凪の帯”に入っちゃった…」

「カームベルト?」

「あんた達のん気なこと言ってないで早く帆をたたんで船を漕いで嵐の軌道に戻すの!!!」



やけに慌てるナミに、私を含めたみんなが首を傾げる。嵐の中を進むより、こんな静かな海を進むほうがずっといいに決まってる。
だけどそうじゃないらしい。無風地帯だからこそ、



「海王類の………………巣なの…大型のね…」



危険らしい。
目の前にはあり得ないデカさの見たことない怪獣がいた。いつの間にか海の上ではなく、その怪獣の上に乗っている。…ここに来てから怪物ばっかり見てるから驚きが小さくなってるのはきっと気のせいじゃないと思う。一番驚いているのは私でもナミでもなく、男性陣4名の方だ。
何かしようとしているけれども、この船の乗った怪獣が大きなくしゃみをした事で、一瞬にして船が宙を舞う。



「なにいいい〜っ!!!?」



浮いた身体はコントロールが効かない。皆がどんどん離れていく気がして怖くなり、私の腕が宙を掻く。サンジさんやゾロさん、ナミだっていっぱいいっぱいに腕を伸ばしてくれているけれど私には掴めそうにない。自分だけが離れていくような気がして、不安でいっぱいになる。下には別の怪獣もいて、このままじゃ、食べられてしまいそうなそんな気がして、泣きそうな不安が胸いっぱいに込み上げてきてた。



「むーーっ!!!」



ルフィの腕が伸びてくる。もう少し、あと少しで届きそうなのに。食べられる!と恐怖でいっぱいになった時、更にのびてきたルフィの手が私の腕をしっかり掴んで離さなかった。
どすん、と落ちた場所は床の上ではないらしい。ぎゅっと閉じられてた目蓋を開けると目の前には真っ赤な洋服。身体にぐるぐると回された腕のおかげで叩きつけられた痛みもほとんど感じなかった。


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