「シ、シズちゃん…ちょっと何それどうしたの」

「は?何がだよ」

「いつもはスマートなシズちゃんのお腹がぽっこり出てるじゃないか!」

「え?ああ、昨日トムさんと焼肉食いに行って、奢ってくれるっつーからちょっと食い過ぎて」

「何それ聞いてないんだけど!」

「話してねーからな」

「何でそんな大事なこと言ってくれないの!」

「別に大事じゃねーからな」

「そんな嘘まで付くなんて…シズちゃん妊娠したならしたって素直に言ってくれればいいのに!」

「それ言うと思った。ぜってー言うと思った」

「今まで不安だったよね、ゴメンねシズちゃん責任は取るから!」

「いい加減人の話を聞くことを覚えろよお前」

「ああ、すごいなあ生命の神秘だよね!シズちゃんのこのお腹の中には俺たちの夢と希望と愛の結晶が詰まっているんだね!」

「詰まってねーから。こん中にあるのは昨日食った肉と米だけだから」

「ああ、駄目だよシズちゃん動いちゃ!もう1人の体じゃないんだから!」

「俺の体は永遠に俺だけのものだ」

「お産はどうしようか。新羅に頼む?アイツも医者なんだからそれくらい出来るよね!」

「お前、知り合いにこんな馬鹿みてーなこと話したらマジでぶっ殺すぞ」

「ええー、みんなに自慢したいのに!じゃあダラーズの掲示板で『平和島静雄が折原臨也の子供を身ごもったらしいですよ』って流しまくっていい?」

「臨也」

「なあに、シズちゃん!」

「それ以上喋ったら別れる」

「待ってゴメン!黙るからゴメン!」









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