「やあ、帝人くん偶然だね」

「思いっきり校門前で待ち伏せていたくせに偶然で片付けようだなんて、図々しいにも程がありますよ臨也さん」

「あれ、珍しいね1人?紀田くんはどうしたのかな」

「正臣なら臨也さんが居るのに気付いて裏門から帰りましたけど」

「はは、彼は本当に俺のこと嫌いだねえ。まあ、俺は嫌われても彼のことを愛せるけどね」

「………」

「大丈夫、心配しなくても帝人くんのことも愛してるからね」

「心配してません。すいません、してません」

「んもぅ、恥ずかしがらなくてもいいんですよぅ?太郎さんたらシャイなんだから☆」

「リアルでいつもの調子はやめて下さい」

「ところで、何で俺が君のことを待ち伏せていたか分かるかな、帝人くん?」

「認めるんですね、待ち伏せ」

「そうです、君の家にお邪魔するためです」

「え、すいません。ちょっと意味分からないんですが」

「本当は、君の家の場所も知ってるし君の部屋の鍵も持ってるから、勝手にお邪魔しちゃっても良かったんだけど流石にそれはデリカシーに欠けるかな、と思ってやめておいたよ」

「あの、何か今聞き捨てならないこと言いませんでしたか」

「帝人くんの兄ですって言ったら気前よく合い鍵をくれたよ。いい人だね、大家さん」

「助けておまわりさん!」

「まあまあ。細かいこと気にしないで早く帰ろうよ。そしてお茶でも出してよ」

「帰りませんよ、あなたが新宿に帰ってくださいよ!何で人ン家の合い鍵勝手に作るような人にお茶出さなきゃいけないんですか!」

「ちなみに俺コーヒーより紅茶派だから」

「き、聞いてねえ!帰ってください、臨也さん帰ってください」

「いいや帰らないね、帝人くんの家に行くまで俺帰らないからね!」

「あ、静雄さんだ」

「おっと急に用事思い出しちゃった!またね、帝人くん!」










(いいぃざああやあぁ!)
(静雄さん、あっちです!あっちに逃げました!)



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