付き人迷走中

「友よ、俺の話を聞いてくれ」
「おう、どうした苑士」
「俺は昨夜、司馬師様に夜這いをかけられた」
「……なに、ヤっちまったの?」
「ヤってない!つーか!司馬師様まだ弱冠十二歳!俺もあの方も男!俺にそっちの気は張春華様の毛穴ほどもない!」
「なんだよ意気地無しぃ。主様に求められたことには誠心誠意尽力するのが従者の務めだろうが」
「お前が将来敵の捕虜になって凌辱の限りを尽くされ衰弱死するよう呪う」
「そうなる前に舌を噛む」
「寧ろその前に俺が奪還しに行く」
「俺今ならお前に掘られてもいい…!」
「お前相手じゃ勃たねぇよ」
「……え、お前まさか」
「………………」
「やだー苑士ちゃんへんたーい」
「トウ艾殿になら抱かれてもいいとか言ってたお前に言われたくねぇ」
「つーか勃ったんならヤっちまえばよかったのに。もったいねー」
「お前がひょんなことから変態の極みの下衆に取っ捕まって生ける屍と化すように呪う」
「じゃあ俺はお前が司馬師様と大団円を迎えるように流れ星に祈る」
「本当に叶いそうだからやめろ」