≫YES・NO枕を押し付けてくる吉継


※無双吉継
※現代
※まるっと会話文



「……どうしたんだそれ」
「先日離婚した知り合いから処分を頼まれた」
「地味に不吉な代物だな」
「……NOの面ばかり使用されたんだろうか」
「おいやめろ」
「冗談だ。新品同然のところを見ると、ろくに使用すらしなかったのだろう」
「生々しいからやめろ」
「俺は初めて見たのだが、意外としっかりした作りをしているんだ」
「……お、マジだ。結構中綿もいいやつ使ってるみたいだな」
「ああ」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………吉継」
「なんだ?」
「なぜ俺は枕を押し付けられているんだ?枕なら間に合ってるんだが」
「…………」
「おい」
「……空気を読め」
「あ?」
「…………」
「…………」
「…………」
「……あー、なに、ヤりたいの?」
「……もう少し言葉を選べ」
「今更だろうが。……というか、否定しないんだな。マジなのか?」
「……そうでなければわざわざとっておいたりしない」
「そりゃそうなんだろうが、言えよ、それくらい」
「……これでも清水の舞台を飛び降りるような気分なんだ、察しろ」
「まぁ、いいんだけどよ……マジで?」
「しつこい」
「あーはいはい、じゃあまずはベッドに行こうな。あとそれ煙草臭いからまだ使うつもりなら洗濯しとけ」