≫対人外限定で最強な神主一家の三男坊


メシウマ系男子な夢主と同じく、書きたいと思ってる霊感系男子な夢主。
やっぱりやりやすいので現代+学パロ設定で。どうでもいい裏設定ではメシウマ系男子とは幼馴染み。但しこちらの夢主は天命館在籍。
町の郊外にある古いけど立派な神社の神主の家系で、次期神主として育てられている夢主は、悪霊すら避けて通る程のとんでもない霊力の持ち主でした。

「なんか俺が生まれてくる日に先祖一同の霊が母さんの夢枕に立ったらしいよ。俺の誕生を讃えるために集まったんだってさ」
「なにそれこわ……い?」
「悪霊じゃないしこわくないよ。お産の間中ご先祖様達が祝詞合唱しまくって、主治医と助産婦さん号泣させちゃったらしいけど」
「良い迷惑だなおい」
「お産終わってからお父さんにお説教されて、皆しょんぼりしてたって」
「お前の父ちゃん強すぎだろ」

だから三男坊なのに跡継ぎ。
生きてる人間と同じくらいにはっきりと幽霊が見えるし、幽霊に憑かれた人はどんな悪霊だろうと大体は背中をひと撫でするだけで祓えるし、幽霊が夢主になにかしようもんなら先祖一同からのお礼参りで幽霊が土下座で平謝りするレベル。
ただこの体質のせいか友達は生きた人間より人外の方が多い。夢主にとっては人間も人外も同じように存在しているものなので、それを理解するまでは頭おかしい子みたいな扱いされてたり。神社の子だからってんで子供からは余計に気味悪がられそうだよね。その土地では有名な神社なので大人は事情を理解していそうだけども、それでも腫れ物扱いっぽい。
夢主が居れば悪いものは近付けないし、夢主が他人に何かをしようとすることはないのに、なにもしてない夢主が遠ざけられるっていう。そんな夢主を怖がらずに一緒に遊んだりしてたのがメシウマ系男子の一家。メシウマ男子の弟妹の一人が霊媒体質で定期的にお祓いに来るとかね。

夢主がキャラ達に絡むきっかけはなんだろう。昭ちゃんあたりが面白半分で心霊スポット行って二、三体拾ってきちゃったとかだろうか。

「……なんっかここんとこずっと頭痛くてよ……。ずっと誰かに見られてるような感じが消えねぇし、部屋にいるとなんかバンッ!とかパシッ!みたいな音が止まねぇし、しんどくて寝ようとすると悪い夢ばっか見て……」
「……そういえば子上殿、この前肝試しがどうとか言ってなかった?」
「なんだよ、幽霊の仕業だって言うのか?お前らしくないぞ、元姫」
「私らしいとからしくないとかの問題じゃない。とにかく、一度お医者様に行って診てもらって」
「医者ならもう行ったよ。疲れが溜まってるんだろうってさ」
「……怠け者の代名詞みたいな子上殿が、疲労?」
「ひでえ!」

肝試しには行くのに幽霊とかてんで信じていない昭ちゃんを見かねた元姫が人伝に辿り着いたのが夢主の家が奉る神社。
その頃には昭ちゃんが大分死にかけ。原因不明なので医者も匙を投げてどうしようもない状態で、元姫も最早藁にも縋る思いで助けを求める。したらば派遣されたのが夢主。死にかけの昭ちゃん運んでくるよか夢主が行った方が早いし、祓わせまいとする霊の妨害にも会わないだろうと。
でまぁ、あっさり祓っちゃう訳ですよ。
夢主の祓い方は撫でるだけ、もっと言えば憑かれてる人に触るだけなので「え、それだけなの?」というお手軽さ。それでも昭ちゃんの顔色は良くなるし、部屋に漂ってた嫌な空気もなくなるし、成果は目に見えてハッキリしているという。
お祓いし終えた夢主は「明日お茶奢って下さいねー」と昭ちゃんに行って帰宅。出張お祓いの御布施百五十円也。翌日学校で会って漸く夢主が同じ学校だと知る。しかも隣のクラス。取り敢えずお茶は奢った。

こんな感じで天命館メンツと夢主がオカルトテイストな日常を過ごしていくというお話をいつかは書きたい。