文|log Give me your chocolate(政小十/バレンタインデー) ※現代設定 「今年も随分と沢山ですね…」 山と積まれたチョコレートを見て、小十郎が呟いた。毎年の事ながら、その量には驚かざるを得ない。 本人はさも当然という顔だ。 「HA!当たりまえだろ?…で、小十郎」 政宗がにこにこ笑いながら両手を差し出す。 小十郎はため息をつき、用意していた箱を渡した。 「たくさん貰ってるんですから…食べ切れませんよ」 「俺は小十郎から貰いたいんだよ」 うきうきと政宗はシンプルな紺色の包装紙を開いていく。 現れたチョコレートを見て、政宗は感嘆の声を漏らした。 「流石だな」 「ありがとうございます」 料理の巧い小十郎が作ったチョコレートは、プロ級だ。そこらの市販のものでは比べ物にならない。 政宗は箱をテーブルに置き、ガナッシュを一粒取って口に含む。 深い甘さが絶品だ。蕩けるような口当たり。 政宗が満足気に顔を綻ばせたのを見て、小十郎も嬉しそうにふっと微笑んだ。 「美味い…」 政宗は、小十郎に思いきり抱き着いた。 「Thank you小十郎!」 「わっ!」 よろめく小十郎。政宗はそのまま唇に軽くキスを落とす。 驚く小十郎に、政宗はにやっと意味ありげに笑った。 「ホワイトデー、楽しみにしてろよ?」 ××× 2009年バレンタインデーフリー文。 甘い二人。 あれ…BASARAは負け戦的な話を書く予定だったのですが。 この人たちは絶対もてますからな…。 |