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Rayleigh scattering(政小十)

※失明ネタです!暗いです!意味不明です!苦手な方はリターン推奨。




「なあ、なんで空が青いか知ってるか」

 屋上の柵に寄りかかる政宗が、突然問う。
 小十郎は少しの後首を振った。

「…分かりません」

 政宗の左目が、得意げに輝いた。にっと笑って人差し指で天を指す。
 そこにはただ、真っ青な空が広がっている。
 すっと伸ばした腕は、溶けてしまいそうな気がした。

「空にある光の波長よりも小さい微粒子が、光を散乱させてるんだとよ。」







「――だからあんなに空は綺麗だったんだな」

 そう言って政宗は寂しそうに笑った。
 薄いカーテンの向こう側には、あのときと同じ青い空。
 ただ、宙に手を伸ばせど、真っ暗な世界にはもう何も映らない。

「なあ、今もまだ、空は青いか?」

 変わらぬ青空が、目に染みた。
 つんと痛む鼻、込み上げてくる喉の苦しみを押し込めて、小十郎は返事を絞り出す。




「…はい」




×××
 それでも空は何事もなかったかのように続くのです。
 …意味不明になってしまった。
 なので少し補足をば。
 前半は記憶の回想、後半は現実。
 政宗が両目とも失明してしまう話。
 光の粒子(レイリー散乱)の件はwiki参照。いろんな思いが込められています。長くなるので割愛。

 



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