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次富で、いつまでも初心な富松の話。


「作ー、だいすき」

 俺の背中にしなだれかかるようにして、三之助がべったりくっついている。耳に唇を寄せて、そんな風にこっ恥ずかしい科白を吐きながら。
 左門が委員会とかでいない時はいつもこの調子だから、慣れてもおかしくないはずだ。でも言われた瞬間、かっと血液が沸騰して、どうしようもねぇくらい動揺しちまう。

「な、なにいってやがる!」

 きっとバレバレなんだろうな。
 強がりも照れ臭さも多分伝わっちまってる。
 お前のせいで、俺の顔は茹ったみたいに真っ赤なんだ。
 



×××
照れ隠しの下手な作兵衛が好きという話。
 



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