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節分と軽いセクハラ(丕趙/節分)

「子龍」

 突如後ろから呼び止められて振り向くと、何やら黒い棒状のものを持った曹丕が立っていた。

「どうかしたのですか?」

「いや、三成から聞いたのだが、今日は節分という行事らしい。」

「へえ…どんな行事ですか?」

 興味を示し、面白そうに聞いてくる趙雲に、曹丕はにやりと口の端を歪めた。

「それはな…」

 彼はおもむろに手に持っている物を趙雲の口に突っ込んだ。

「んぐっ!?」

 喉の奥まで突っ込まれたため、思わず趙雲はむせる。しかし、入っているものが邪魔で、呼吸すらままならない。苦しさに思わず涙がにじむ。
 押し戻そうと曹丕の腕を掴むが、完全に間合いを詰められており、引きはがすことができない。
 曹丕はそんな趙雲の様子を至極楽しそうに眺めていた。

「食べろ」

 趙雲は必死でそれに従う。がぶりとそれを噛みちぎり、咀嚼する。口の中に広がった味はそれなりに美味だったが、無理やりそれを嚥下した趙雲は咳込んだ。
 曹丕は満足気に口角を上げた。

「恵方巻という料理だそうだ。」

 そこまで言った辺りで、曹丕の言葉は途切れた。
 趙雲がすごい形相をして素手無双乱舞をぶちかましたためである。

「なにするんですか!!」





×××
 2009年節分フリー文。
 王道ネタすら甘くならないのに絶望した!。
 しかしHE☆N☆TA☆Iな曹丕様が書けたのでもう満足です。

 

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