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宿題は計画的に!(甘+凌+陸/学パロ)

 甘寧が事態の深刻さに気付いたのは、夏休み終了三日前になって、机の上の山から手を付けて無い宿題を発掘したときだった。
 予想以上に多い問題量に、一瞬で表情が凍り付く。わき出る冷や汗。
 慌てて夏休みの計画表を取り出して見る。枠線しかない。鉛筆の跡など見当たらない。書かれている宿題の二割も終わっていなかった。
 夏の暑さなど吹っ飛んでしまった。残ったのは恐怖である。
 去年は五割程しか宿題を終わらせないまま学校に登校した。開き直っていた甘寧を待っていたのは怒り狂った先生方の強烈な折檻であった。思い出すも恐ろしくて震え上がってしまう。
 とにかくもうあんな思いはしたくない。だが…今の状況では確実に終わらないだろう。
 甘寧はすぐさま携帯を手に取った。

「もしもし」

「あ、凌統!お前いま暇か!?」

「な、なんだっての…まぁ暇だけど」

「あのさ、言いにくいんだが宿題手伝ってくんねぇ」

「やだね、ってかまだ終わってなかったの」

 たっぷり優越感を含ませた声でばかだねと笑うと、凌統はさっさと電源を切ってしまった。

「どうすりゃいいんだ…」
 甘寧はがっくりと肩を落とした。
 もう一人あてがないことはないのだが、出来れば頼みたくはなかった。
 少し逡巡した後、甘寧は通話ボタンに手を伸ばした。

「もしもし、どうしたんですか甘寧」

「陸遜〜」

「あ、大体分かりました。この時期なら宿題ですね。」

「て、手伝ってくれるのか!?」

「ええ…ですが」

 一呼吸置いて放たれた言葉。受話器の向こう側にニッコリ笑う悪魔が見えた気がした。

「高くつきますよ?」




×××
甘寧は宿題溜めそうだなーと思って。
 

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