ホグワーツに列車がついてティアラたちは学校内に案内された。なんだかすべてが輝いて見えて新入生たちはいろんな方向をキョロキョロしていた。
「ごほん!よろしいですか?新入生の皆さん。今から組分けの儀式を行います。扉を開けてからもしっかりと着いてくるように」
そういって山高帽子を被ったマクゴナガル先生が踵を返して扉を開けた。目の前に広がる景色に一年生はただただ驚いていた。魔法で作られた空、なびく寮旗、珍しそうに見てくる上級生。
マクゴナガル先生の組分けの説明の後、ついに組分けが始まった。一人一人の名前が呼ばれだんだん寮が決まっていく。リリーやジェームズやシリウス、リーマスにピーターまでもグリフィンドールになった。
…友達になれると思ったのに私には、スリザリンしかない。こんな組分け、つらいだけだよ。
そんな事を思っているうちに名前がよばれた。
「ティアラ・フィレイフィス!」
そうよばれた瞬間大広間にいた全員がティアラをみた。気まずい中、椅子にすわって帽子をかぶった。
『きみは…スリザリン家の家系の子だね。今まできみの祖先も親も親戚もすべてスリザリンになってきた』
…やっぱりスリザリンか、
『君はスリザリンに入ることで大きな力を得るだろう。大きな闇を束ねることができる』
…そんな力いらない!私は、
グリフィンドールに入りたい、
それを思った瞬間周りからは拍手が起こりリリー達がこっちに手をふっている。
「…ミス・フィレイフィス。はやくあなたの寮席にいきなさい。ようこそ、グリフィンドールへ!」
その瞬間また拍手がおこって私はグリフィンドールの席へいった。
「良かったわね!皆同じ寮になれたわ!」
一人を除いてね、と顔をしかめながらジェームズの方をみてリリーがいった。そして目の前に並んでいた豪華な料理を皆は我さきにと食べていた。ティアラの皿には小さなパイしか乗っておらずそれをみたシリウスがいろんな食べ物を置いてくる。
「お前さ、もっと食べないと背のびないぜ?」
そんなことをいいながら自分はバクバクとチキンを食べている。
「今あんまりお腹すいてなくって…ごめんね、」
そう言って顔を俯かせた。そんなティアラを不思議そうに見てまたジェームズと話始める。
…あんな事言えないよ。
そんな事を思いながら、シリウスに入れられたチキンをつつく。
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