私の中の小さな小さな恋はあっけなく崩れて、でもいつまでも落ち込んでいるわけにはいかない。


そんな時に同じ寮の子から告白されて、前に進まなきゃ、という気持ちで付き合い始めた。




「シアラ、好きだよ」



彼は毎日、愛の言葉を囁いてくれる。私を大事にしてくれる。シリウスとは、180度違う。前に進む決意は、やっぱりシリウスによって崩されていく。



「ブラックのことが、まだ好きでもかまわないから…」



こんなに私を大切にしてくれる彼を平気でシリウスと比べてる私は、あまりにも醜い。



「私のこと、嫌いにならない?」



ふと彼に尋ねてみた。こんな女、自分だったら一瞬で嫌いになってるよ。



「…ただ、純粋に。シアラが好きなんだよ」



それだけ、と笑ったあなたの顔はあまりにもきれいで。私の中の醜いものを浄化してくれてるみたいだった、



「何度もいうけど…シアラが本当にブラックを忘れらる日まで僕は待つよ、君を愛してるから」


「、忘れられなかったら?」


「うーん、僕がもっと努力するよ」



ああ…この人は本当に私を愛してくれているんだな、そう思うとシリウスに出会って恋をしたことがなんだか辛い思い出に思えなくなった。



「ありがとう、」



そういって彼に抱きついて、心が温かくなるのを感じた。


シリウス、


あなたを思うとまだ胸は痛むけど、でもそのおかげで恋を知れた。つらい思い出もいつか笑いあえるように、そんな風になりたい。そんな日がいつか来ることを願ってる。



あの恋をいい思い出に、






(またいつか芽吹く日まで)(1人じゃ生きてけないから)(そのときまで)








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