器用で不器用な君



わたしにできないことをあなたは簡単にやってのける。わたしに持ってないものをあなたは持ってる。わたしにはない綺麗な容姿をあなたはしてる。


ああ、なんて不公平な私たちなんだろうか。


「ばかですね、リコは。」



こう打ち明けるといっつも決まってレギュは少し笑みを浮かべて小馬鹿にしてくる。


「本気でいってるの!」


小馬鹿にしたレギュも相変わらず綺麗で、年下と思えないぐらい大人っぽい。それに比べて私は…なんでレギュが私と付き合ってるのかわからないくらい。



「…一度しか言わないのでちゃんと聞いてくださいね?」




そう言ってゆっくりと私を腕の中にひきこんでまるで壊れ物を扱うかのように抱き締めた。



「なぜあなたの方が年上なんだろうか、なぜあなたはそんなに綺麗なんだろうか、…なぜ、僕のことを好きでいてくれるんだろうか…?…僕は、いつもこんなこと考えてるんですよ」



レギュの時々当たる頬が余りにも熱くて、抱き締めている手が震えていた。


やっとわかった。レギュはこんなにも不器用だったんだ。なんでも器用にこなすのはレギュが必死に努力してるから。




「ふふ…私たち、バカだったね。」




そう言ってギュッとレギュを抱き締めた。









(似た者同士だから)(惹かれあうの、)




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レギュは背伸びしてほしいです笑




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