いつだって側には君がいた。
ホグワーツで悪戯してるときも、先生から逃げてるときも、リコは頭が良いくせにわざわざ勉強してるときも、談話室のソファーでだって、いつも君が側にいた。
卒業して、騎士団に入って昔の仲間たちでいたけど、やっぱり側には君がいたんだ。なんとなく、側にいて、
そんな君の大事さを、こんなときに気付くなんて。
目の前にいる彼女は青ざめた顔をしていた。まだ微かに温もりはあって、ちゃんと呼吸をしている。けどそれだけで安心できるような容態ではなかった。
「頼むよ…目を覚ましてくれ」
ぎゅっと握った手はまったく動く気配はしなかった。まさか、まさか、俺を庇ってこんな怪我を負うなんて。騎士団として請け負っていた戦いでちょっとの隙をみせた俺を庇って大怪我を負った。なんとか勝ったけど、その時にはリコはひどい状態だった。
「リコがいないなんて…今更考えられないんだよ、」
自分だけが生きていて、君がこんな苦しい思いをしている。何もできないちっぽけな自分にイライラして、ただただ涙になって流れてきた。
「シ、リ…ウス」
涙で滲んだ目の前にうっすらと見える顔。優しく握り返す手にまた涙が出てきた。
「ごめん、ね…」
途切れ途切れに言葉を発する姿に、俺は声が出せなかった。生きている、ただそれだけで、こんなにも心が熱くなるなんて。こんなにも、リコが愛しかったなんて
。
「シリ、ウスが…無事で、良かった…」
「…リコが、無事で、良かったよ」
俺は、リコを愛してるんだ。こんな簡単なことに、こんな事にならなきゃ気付かないなんてちょっと情けないけど、
でもやっぱり俺は君が側にいないと、駄目みたいだ。
あなたに気づいた、衝撃‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
二万打リクエスト!
燕さま*
リクエスト作品書かせていただきました!
できるだけリクに沿えるように頑張りましたが、書き直しはいくらでもさせていただきます←
なぜかシリウスがシリウスらしくない感じで…すいません、
ですがリクエスト本当にありがとうございました!
エコ 091023