愛しいのはあなただから



「ちょっといいでござるか!」


城の女中である私に食事を済ませて縁側に座っていた幸村さまが話しかけてきた。幸村さまが座っていた所にはお団子があったであろうお皿と2本の串がおいてある。…さっきご飯食べたのにもう甘味食べたんだ。なんて考えているうちに、幸村さまが私の前にいた。


「そ、その、あれでござるか!」
「はあ…あれ?」


顔を真っ赤にしながら私の両肩をがっしりと掴んで何かを伝えようとしている。ううん…何だろう?あれ、あれ。何だろうか?


「団子は、好きでござるか!」
「はあ…まあ好きですね」
「そっ、某は…あれでござる!その、団子は大好物で、」
「はい、存じております」
「城下の、美味しい店を知っているでござる!」
「まあ、それは羨ましいことです」
「ち、ちなみに、常連でござる」
「毎日、城下におりられていますもんね」


幸村さまが話す度に肩においている手が力強くなっていったけど嫌な痛さじゃなかった。相変わらず幸村さまは何が伝えたいのかさっぱりだけど。あれかな、軽く、自慢かな。


「あ、あと!某は、お館様も佐助も甲斐の民も好きでござる!」
「はい、わたくしもです」
「な、なに!佐助が好きなのでござるか!」
「いや、あの、なんというか」
「そっ、某はまったく知らなかったでござる…」
「…はい、私も知らなかったです」
「某は…どうすればよいのでござろうか」
「とりあえず、佐助さまに宣戦布告してみるとか…」
「なるほど!それはいい考えでござるな!」


今まで深刻だった顔がいきなり笑顔になって佐助さまの名を呼びながらどこかに走っていってしまった。佐助さまのこと、好きじゃないんだけどな…。なんて思いながらも内心どうなるかな、なんて楽しくてしょうがないからもうちょっと見守ることにしよう。











(ちょっ、なんか旦那が追いかけてくるんだけど!)(さあ…なんででしょうね?)





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15000リク\(^^)/
みなみさまへ*
だ、駄文ですいません…

恋する幸村くんと
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みなみさまのみ
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どうぞ好きにしてやってください!



090801 エコ