眠い。そう言った俺に彼女は寒いと言いながらソファに座っていた俺の太股に頭を乗せて寝転がった。
「暖かい」
見上げて笑う彼女に俺はそうだな、と太股に降って来た暖かさに頷く。
「我愛羅ってさ」「なんだ」
黙っていたのでもう眠ったと思っていた彼女が腕を俺の方に伸ばしながら口を開く。
「下から見ると」
「…」
「美味しそう」
「…は」
可笑しな言葉が聞こえた気がして瞬きをする。足に掛かっていた重みが消えた。名前の顔が至近距離にある。
「我愛羅かわいい」

鎖骨を舐められた。


20110401