05.Lord's prayer
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自惚れだろうか。
ライクではなくラブの視線。気持ちが悪い、なんて。
「ねえ、緒方?」
不思議と、記憶を取り戻したいと思わなかった。
でも、親友だというこの男を知りたいと思った。
「あ、ああ……。どうした」
「きみ、どんな本が好き?」
なんでこんな台詞が出てきたのか分からないけれど。
見開かれた彼の瞳に、ほっとした。
ざあっと舞い込む秋の風と、頭の中でギィと何かが開く音がする。
この恋は、悲恋じゃない。
おわり。
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