Short Story | ナノ

告白

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 にやりと意地悪く笑う彼。
「きみを愛したのは、僕だけ。きみを認めたのもこの僕だけ。きみは僕以外の誰にも受け入れられない。わかってるでしょ?」
 こくりと、ショウは頷いた。
「ねえ、夢から覚めなよ、ショウちゃん。僕はもうきみを愛してはいない。嫌い。二度と、会いたくないよ」
 ――知っていた。
 彼の気まぐれだと、知っていた。
 気まぐれに見せかけた優しさだとも知っていた。
 彼は、自分より弱い者に対してはとことん優しかったから。
 それが敵か味方かなんて関係がなかった。
 しかし、彼は守られる立場に安住する者を許さない。
 自らを磨き、努め、それでも自身に届かぬ者のみを、守る。
 怠った者は容赦なく捨てる。
 それがショウの愛した人だった。


2014.12.31

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