Next to you.
いつかは恋をしなくてはならないと思っていた。
表現の幅が断然、違うことは頭でわかっていたからだ。
同時に、自分の面倒臭がりも知っていた。
だからって。
だからって!
身近で手を打たなくてもいいだろう!?
同性の幼馴染への恋情を自覚し、その瞬間に失恋が確定した志岐は、自室でひたすら腹筋に励んでいた。
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通知表に母のサインをもらい、鞄にしまう。
思いついて体重計に乗ったが、3日で体重が減るわけがない。
……むしろ、増えている気がする。
「しーくん、夕ご飯できたよー」
「はーい」