Lovely days
だって、今日はすみれの命日。
過去の記憶に、体の震えが止まらず冷や汗が吹き出してくる。
あのときもっと強く拒んでいれば、すみれを裏切ることはなかった。
悔やんでも遅い。これからのことを考えなくては。
「真司、そこに座って」
ベッドに腰かけた彼の隣に恭介も座る。
彼の眉間に皺が寄った。
「断る」
「まだ何も言ってないよ真司」
「その包みがすべてを物語る」
「我儘言わないの」
「言ってない!」
表情を引き締め、恭介は伯母から託された包みを差し出した。
「後添いを迎えてください。――俺も、真司に幸せになってもらいたい」
こんなに真剣に互いを見つめあったのはいつだっただろう。
すみれちゃん。
俺、間違ってないよね。