毒林檎は籠の中
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憎みたくないのに。
「おとーさん」
ああ、ひとりではなかった。
「どうした、朝陽?」
玄関の扉の閉まった音で、朝陽が目を覚ましてしまった。
屈みこんで目線を合わせると朝陽はにっこりと笑う。
「朝陽。俺は、ここにいる」
嬉しそうに両腕を振りまわす朝陽を腕に抱く。
最初で、そしてきっと最後の本気の恋を犠牲にしてまで、この子を選んだ。
悔いはあるけれど。
「朝陽」
この子の命がある限り、俺は悠太を忘れない。
おわり
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