後輩×先輩
放課後の自習室で。
「草場先輩、こんなのもわからないんですか」
「うるさい黙れ」
「教えましょうか?」
「だから黙れって。邪魔するな」
「もう、素直に訊けばいいのに」
暁が隣に座ってから問題集の一点を何度も読み返している悠太とその様子をにやにやと見つめている暁と。勉強しろ。
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薄暗い尋問室。
「さあ、どうぞ」
「……」
「ああ、睨んでも無駄ですよ。あなたが不利になるだけです」
「お前は、心を売ったのか」
「……関係のない話も不利ですよ」
「俺を愛した言葉も、嘘だったのか」
「私たち尋問官には調査する役割もございまして」
にこやかな笑みを浮かべる暁と打ちのめされる悠太と。