図書室の主 | ナノ

ハッピーエンドは認めない

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 映画のスポットを真司が食い入るように見つめていたので、映画に行くことにした。
「以前、原作を読んだ」
 嬉しそうにあらすじを語る真司を恭介は優しく見つめていた。
 チケットを買い、売店は素通りして、自由席なので場所は真司が決めて適当に腰かける。
 映画が始まり、ふと視線を感じたので隣を見たら、恭介を不安げに見つめる真司と目が合った。
 ああ、この映画はラブストーリーじゃないのに、と思いつつ、恭介は彼の唇に食らいついた。



<映画館でできること>おわり


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