唐突に突きつけられる

破れた世界で感じた後頭部への強い痛みに意識を失っていたらしい。
気がつけばアカギさんはいなくて、むしろアタシのいる場所が変わっていた。

ここはどこなのだろうか。
見渡せば天国とも思える幻想的な風景は、神聖さを醸し出していた。
それに体全体にのし掛かる重圧、これはきっとあの、満さんが私に会わせたくなかった原初の父と全ての母。
私のことを強烈に拒むその思いが、離れたここからでも届いた。

モンスターボールはない、つまり抗う術もない。
けれど丸腰のアタシがここに導かれたのには何か理由があるのだろう。
足が震える、後退はしない。
全ての疑問が解ける機会を逃さないためにも、アタシは一人、足を前へ出した。

頭の奥で、浅葱色の瞳が笑う。


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