鬼囃子
（１）
痛い痛い痛い痛い痛い痛いよ、すごく痛い。
胸のずっと奥が痛くて痛くて仕方なくて。
あなたに愛してほしいだけなのに。
愛してよ、あなたの視線の先に居させてよ。
お願いだから居させてよ。
ボクはおかしなこと言ってないでしょ？
当然のことでしょう？
あなたに愛して欲しいの、そばに居たいの居たいんだ、居たいだけなんだ。
でも、すごく痛くて痛くて、死んじゃうかもしれないぐらい痛くて仕方なくて。
ここまで求めるボク自身、バカみたいに思えてくるけれど。
でも、それでも諦めきれないから仕方ない。
人形になれば、あなたは愛してくれますか？
愛らしくて可愛らしいお人形になれば愛してくれる？
綺麗に着飾ったお人形になれば、あなたはボクを見てくれる？
もしもそうなら、心なんていらないから。
あなたの視線の先に居られるのなら、心も体も、なにもいらないから。
ただあなたの言葉と気持ちが欲しい。
ただただ、名前を呼んで欲しいだけ。
でも、今からじゃもう遅いのかな？
人形にもロボットにもなれないよ。
あなたが望むような、お人形なんかに創り変えることはできないよ。
どうすればあなたが愛せるようなお人形になれるの？
教えて、お願い、愛して。
あなたのそばにいられる権利が欲しい。
愛して。
居たいよ。
ここに痛いの。
あなたの隣で笑っていたいだけなんだよ。
本当だよ。
お願いだよ。
居させてよ。
ここに居させて。
居させて。
痛い痛い痛い痛い。
居たい居たい居たい居たい。
いたい、いたい、いたい、いたい。
ただここに痛い。
ただここが居たい。
あなたの視線の先に痛い。
あなたの視線の先が居たい。
あなたの隣に痛い。
あなたの隣が居たい。
苦しくて苦しくて、それでもあなたを求めるボクはバカなのだろうと思うよ。
それでも愛して欲しいんだよ。
諦めたくないんだよ。
あなたの隣にいさせて欲しいの。
お願いだから愛してよ。
愛がなくちゃ、息ができないのに。
愛してくれないのなら、いっそ殺して。
[mokuji]
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