||| plus alpha

お互いにバイであることを知っていて、学生時代は馬鹿をやり仲良くしつつも付き合うことはなくて、数年後に偶然再会した際に意気投合し家賃の折半家事の分担などを条件に同居を始めるが、けしてお互いが恋愛対象になることはなくて、同居しながら相手の恋愛相談に乗ったり相手が恋人に振られたら元気な方が酒とつまみを買い慰める生活を送る。

馬鹿みたいな話をしながら、家族同等に親しくなりながら一線を越えることはない、何故だか二人とも互いの恋人と長続きすることはなく、何年も十数年もそんな生活は続くことになる。

40代を目前に控えたある日、冗談混じりに交わした「もういっそのこと、私達(俺達)で結婚する?」「いいよ、同性婚ってどこで挙げられるっけ?」の会話。悪ノリのまま親しい友人のみを招き挙式は執り行われた。

その後、酒の勢いとタチの悪い冗談で恋人のような関係になってしまうことは何度かあったが、「愛してる」だなんて一回も言ったことはない。ただ、互いが恋人を持つことは段々となくなっていった。

小さな喜びも悲しみも全て共有し合った『友達』、刺すような寂しさと生温い安心感を抱えたまま、二人の生活は続いていく。




August 05, 2013 22:55
back



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -