「花子、腰...少し浮かせて...そうだ。そのまま..」


『やっ...なに...ッ...』





透の言われて腰を浮かせる様に膝立ちすると、ズボンと下着を器用に脱がされて、私の秘部に透自身が押し付けられる。透はビクッと震えた私の腰をなぞりながら「花子が欲しい」なんて私の耳元で言ってから私の耳にちゅっと軽く口付けると、続ける様に「そのまま自分で腰を落としてみろ」と吐息混じりに囁いた。





『むっ、り...』


「こんなに入口ひくつかせといて、無理じゃないだろ?」


『やっ...あ、あっ...』


「それとも、無理矢理が好きなのか?」







「いつもみたいに」と透の低い声が私の頭中を駆け巡って、ゾクッと私の背中に何かが走る。それと同時にグッと腰を押さえつけられて私の秘部の入口にヌルリと透自身が滑り込む。『自分で、入れるから』なんて快感からなのか震える声を絞り出して透の指を握りしめると、透の意地悪そうに笑う声が私の耳元でかすかに聞こえた。徐々に腰を下ろしていくと、透自身がゆっくり入ってくるからなのか、それとも初めて自分から進んでこんな事をしているからなのか、いつも以上に透の形が私の中で浮き彫りになっていく。快感に身震いする様に震える私の身体から力が抜けていって、透の肩に手を置くと透は「まだ全部入ってないぞ?」なんて意地悪そうに笑みを含んだ声で言いながら私の耳に舌を這わせる。本当にこいつ私のこと好きなんだろうか。と思った瞬間に腰にある透の手にまた力が入って腰を無理矢理落とされる。一気に奥まで繋げられて圧迫感が襲ってくるのに、良いところが擦り上げられて私の腰が喜んでいる様に震えていく。『透』と助けを求める様に名前を呼ぶと「自分以外にこんな事して欲しくないなんて言われて、我慢できるわけないだろ」なんて熱くなった吐息と共に透の声が私の耳を掠めていった。






『だ、め...これ...ッ...』


「何がだ?」


『お、く...まで、だめ...』


「奥が駄目?そうか?」


『やっ!まっ...あ、あっ...』







"奥が駄目"と素直に言った瞬間に、透が腰を打ち付ける様に動かしたせいで、更に奥まで透自身が入り込む。目が眩む様な快感に身体が震えて逃げるように腰を動かすと、腰を掴んでいた透の手がそれを許さない。うまく吸えない酸素を取り込む様に深く息を吸うのに、透から送られてくる快感に耐えられなくて思わず透の方へと倒れ込んだ。透は「花子」と私の名前を耳元で優しく囁いて耳元から離れると、少しだけ私の瞳を見つめた後に私の唇を優しく奪った。口内に入り込む透の舌が私の舌を器用に絡め取っていって、膣奥を押し上げながら擦られると、私の口からは甘い声がとめどなく漏れ出ていく。透自身が当たるところに神経が集中して快感しか感じないみたいに頭の中が真っ白になって、快感に震える身体とは裏腹に、透の舌の動きに合わせる様に動いていた私の舌の動きが止まる。そのせいで口に溜まった唾液が口端から伝って垂れていくと、透は音を立てて私の唾液を吸い上げていった。私は恥ずかしさから顔を逸らして透の唇から離れようとするのに、透が振動を早めたせいで唇が離れることはなくて、言葉にならない声が私の口から漏れていく。






『んっ...、んんぅ...ふ、ぁっ...!』


「中が、痙攣してきた...」


『や、やっ...そ、こ...ッ...あっ、ああ!』


「花子の嫌は"もっと"だもんな」






透が更に奥を刺激して、私の頭が白く弾ける。絶頂を迎えたはずなのに止まらない快感が身体中を駆け巡って、甘い声がとめどなく漏れ出ていく。透の名前を何度も呼んで、お互いの汗で滑って離れそうな指を絡め直して透の手を強く握りしめると、透は「好きだ、花子」と濡れた様な瞳で私を見つめた。私も応えるように『好き、透が好き』なんて甘く漏れていく声と同時に途切れ途切れに呟いて、初めて自分から口付けていく。軽く鳴ったリップ音と、離れた口の隙間から「煽るな、馬鹿」と透の少し低くなった声が部屋に響いて、透の振動が早くなる。触れるだけの口付けを数回して、どんどん深くなっていく口付けに身体が、心が、溶けていくみたいだった。
















「花子、朝だぞ」


『んー、もーちょっと』


「おばさん来る前に部屋戻れよ」


『あー...わかってる、よ...え?』




透の言葉にカバっと布団から起き上がると、私は全裸で横を見ると透も全裸。ポカンとしている私をよそに、困った様に笑って「胸、見えてるぞ」なんて指を差してきた透の言葉に思わず両手で胸を隠すと「今更だな...散々見せつけてたくせに」と鼻で笑いながら透が布団から起き上がる。昨日のことを思い出して熱くなっていく顔を誤魔化す様に『待って、待って!』と目を泳がせると、透は笑って「待てない」なんて言って私の唇を静かに奪った。






「昨日言ったこと、覚えてるか?」


『えっ...あの、その...』


「花子が好きだ」


『わ、たしも...好きだけど...』


「幼馴染でも友人でもなく、恋人として隣にいてくれないか?」


『...え?う、うん...』





戸惑った様に言葉を詰まらせた私に、透はまた唇を寄せて「今後下着をつけてなかったら、お仕置きだからな」と、意地悪そうに笑って言うから、私は思わずお仕置きの内容を想像して『うるせーよ!ドS眼鏡!』なんて声を荒げた。





because of love
(やっぱり透の隣がいい)



「早く服着ろよ」


『見んなよ!』


「服着ないと、花子が今想像したことを今からするぞ」


『し、し、してない!』


「した、だろ?」


『ーッ!!すぐ服着るから!待て!」


「言っただろ?待てない」






(2021/08/18)


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