私の幼馴染みの特徴

喧嘩が強い
むしろ最強
短気
馬鹿力
むしろ怪力
金髪
細身
身体が強い
むしろ最強
そして無謀


「また喧嘩したの」

「またとか言うんじゃねーよ
俺だってしたくてしてる訳じゃねぇんだよ」

「はいはい
喧嘩売ってくる相手が悪いんでしょ?
とりあえずその明らかに刃物で刺された腕を貸しなさいね」

「こんなの舐めとけば…」

「貸して」


こんなに最強なのに、幼馴染みの私の言う事は割りとちゃんと聞いてくれる
私が少し強く言えば絶対に逆らわないし
どうしてこれが他の人には通用しないのかな、と不思議に思いながら、だらだらと血が流れる腕に消毒液をぶっ掛ける
「痛ぇっ」って何だか似つかわしくない悲痛な声が聞こえた様な気がしなくもないけど、聞こえなかった事にして勝手に棚から出してきたガーゼを傷口にぺたりと乗せ、ぐるぐると包帯を巻く(ちなみに放課後の保健室を占領している状態なので備品を勝手に使うのも仕方ないということにする)

静雄が「こう」なお陰で私は救急手当の一通りが随分上手くなった
看護士でも目指そうかしらとも思ったけれど、それはそれでまた別の問題な様な気がしたし、何故か静雄が猛烈に反対するのでやめた

「はい、でーきた
それにしても珍しいね、最近あんまりここまでの怪我はしなかったのに」

「全員が刃物持ってやがったんだよ」

「うっわ何それ銃刀法違反じゃん
まぁ、静雄も器物損壊だけど」

「うっせぇ」


しゅるしゅると包帯を巻き戻しながら、グラウンドを眺めると、原型が何であったか分からないぐらいへし折れた学校のベンチらしきものが転がっていた

静雄は手当した後の包帯を触りながらぶっきらぼうに「ありがとうな」と小声で呟いた
こういうところはしっかり教育されていると思う
決して無礼でもないし、その怪力と短気を除けば非常識な方ではなく、むしろ常識人だし割りと純粋なところもあったりして、私は静雄のそういうところがたまらなく好きだったりもする

「静雄ー、」

「んぁ?」

「好き」

「はっ!?
おま、お前何いきなりそんな事…!!」

「ちょっと言いたくなったから言ってみただけだけど」

「…お前なぁ…」


今さらそんなに赤面する必要もないと思うんだけど、だって私達付き合ってる訳だし
とは言わなかったけど(言ったら多分何か反論されるから)赤面して明らかに動揺している静雄を見るのはちょっと楽しい
だって、静雄のこんなところが見れるのは私だけの特権だ

「ねぇ、アイス買って帰ろ
ハーゲンの新しいいちごのやつ食べたい」

「あぁ、手当ての礼に奢ってやるよ」

「私の部屋で一緒に食べようね
静雄が怪我してるからあんまりいちゃいちゃできそうにないけど」

「お前なぁ…!!」


ぐっと強く握られた拳は一見怖いけど、真っ赤な顔で睨む静雄はちっとも怖くない
何だか可笑しくなって私が笑うと、静雄は少しバツが悪そうに私の頭をわしゃわしゃと撫でた

「うわっ、やめてよ
髪がぐしゃぐしゃになっちゃうじゃん」

「あ?髪なんて今さら心配すんなよ
後はコンビニ寄って家帰ってアイス食って…いちゃいちゃするだけなんだろ?」

おら帰るぞ、と言って左手に私の鞄、右手に少し熱が上がった私の手を掴んで歩き出す静雄の横顔が格好よくて、当たり前の様に繋がれた手が嬉しくて、私はそっと静雄の大きな腕に身体を預けた














加えて優しい
私の彼氏の特徴



















シズちゃんはピュアピュア推奨です


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