坂城くんと秋穂ちゃん | ナノ




  01




 11月初旬、某日。風紀室。


俺、坂城正紀は、風紀委員会・委員長、礼宮アリア先輩に話があると、呼ばれていた。


二年生は修学旅行に行き、今はいない。


俺は篠塚先輩がいないことで、機嫌が良かった。


――……無用な仕事は増えないし、セクハラ、否、職務乱用兼パワハラもない。


しかも、ここ数日、あの朝義が問題を起こさない、学校も特に事件もなく、安定している。


これほど、学校で、心が休まるときがあっただろうか。


怒るのには、体力を使う。


人を注意しなくていい、注意する必要がないとは、なんと良いことだろう。


いまさら、性分は変えれないが、心穏やかな日々。


その日々が一瞬だとしても、いまは休みたい気分だった。


そんなことを考えているうちに、風紀室に着いた。


扉をコンコン、と軽くノックした。


部屋の中にいる礼宮先輩の「どうぞ」と返事があり、「失礼します」と言って、扉を開けた。


そして、中にいた三人を見て、驚いた。





二皿目






「入りなさい、坂城」
「やぁ、坂城くん」
「さすがだな。時間ぴったりだ」


――……風紀委員長・礼宮アリア


――……生徒会長・鮎川静


――……クラス委員会・藤野光



鳳有高校・名物三人が一様に揃っていた……。









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