坂城くんと秋穂ちゃん | ナノ




  04




誘い=デートにつながる、と姉も言っていて、どうしたものかと首を捻る。


(あの、秋穂だしなあ……。意識なんて皆無だろうし……)


それに俺は……ブルーメのケーキを少し食べたい、とも思っていた。


甘党というほどではないが、甘いものは好きだったりする。


逆に苦いものは苦手で、コーヒーは未だブラックで飲めない……。


意外、と言われるが苦手なものは苦手だ。


それで腐れ縁の朝義一流(あさぎ いちる)に「はっ! だっせー!!」と言われる。


うるさい。お前だって最近飲めるようになったばかりだろうが……クソ朝義……。


まあ、それは(朝義を思い出すとイライラするので)置いておく。


秋穂が何も考えていないことは、会ったことが一回しかなくても分かる。



あの少女は、馬鹿だ。



いつも笑っていて、話はいつの間にか飛ぶし、敬語は使えない、KYでハイテンション。


……なんだか将来が心配になる。


デートにならないことは確かだ。


俺とあの少女は見えて、似てない兄妹だろう。


……アイツの兄なんて勘弁だがな。


結局は「行く」と決めてメールを打った。





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