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「だから、メル友よ、メル友。メール友達!」
「なんでアイツとメル友にならなきゃいけない?」
「良いじゃない! 坂城くん友達いないんだから。この機会に秋穂ちゃんっていう可愛い中学生と友達になるのも」
「友達いないは余計だ!!」
確かに友達という友達はいないが……いや、暗くなるのでこの話は止めておこう。
「というか、秋穂ちゃんに坂城くんのメアド送りつけたわよ」
「何やってんだ―――!!」
俺 の プ ラ イ バ シ ー !
「というか、俺は雪白にメールアドレス教えた覚えはないんだが」
「朝義の携帯にあったから」
雪白は、メールアドレス登録するさいにちょっと拝借したの、といけしゃしゃと言う。
「メールしてみてね(はぁと)って送ったから、来てるんじゃない、メール」
その言葉に急いで携帯を鞄から取り出す。
見ると一通メールが来ていた。
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