坂城くんと秋穂ちゃん | ナノ




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秋穂達は「あ、電車!?」と慌てて帰った。


秋穂は「一流さん坂城さん、また!」と帰っていったがアイツとは二度と会わないだろう。


俺はまだ体が動かせない、ということで湿布を貼って貰い、(三浦先生の目が怪しかったのは気のせいだ、きっと)もう一眠りした頃には、外は夕焼けに染まっていた。


湿布を貼って貰って大分楽になったらしい。体を動かしても、激しい痛みは無くなった。


(これから家に帰って……ああ、誰かに今日の授業用ノート見せて貰わないといけないな……部活は二、三日様子を見て……今日は姉さんバイトだったか……)


とりとめの無いことを考えながら、身支度を整える。小田切はどうせもう授業に参加出来ねえだろ、と言ってクラスメイトに荷物を届けさせてくれた。わざわざ教室に戻るのも面倒だったのでありがたい。


三浦先生に挨拶しようと思ったのだが、もう帰ったらしい。早いな、と思いながら保健室を後にしようとした時だった。


トントン、と保健室のドアが二回控えめにノックされた。


誰だろう、と思っているとドアが開いた。


「ご機嫌いかが、坂城くん」


ひょこっと顔を出したのは……。


「雪白……」


―――……雪白あやめだった。




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