03


「新!新!新!起きて!」
「ん……ぅ……もう一時間……」
「あと十分とかじゃきかないんだ!?お願いだから起きて…!」
「うう…なおさ…?」


新見は起きたばかりで、ごしごしと小動物のけずくろいのように目をこする。寝ぼけまなこで直人をうまく認識できていないのか、ぼけーっと宙を見る。


「寝起きもかわいい新!じゃなくて……!?」


直人は新の格好を見て絶句した。ぶかぶかの男ものシャツをワンピースのように着ている。いわゆる彼シャツ。直人のなかでさらに大きな勘違いが進む。


「あ、新……あたしより先に大人の階段上っちゃったの!?ねえ!?」
「おとなのかいだんのーぼるー?」
「寝ぼけてるのもかわいい新!じゃなくて!アイツ誰!?彼氏?!」


いきなり現れた青年は、汗でベトベトで、目の前に居る新見は彼シャツ状態。直人は、自分より小さい新見が(身長はどんぐりの背比べ)いつの間に大人の階段を上っていたなんて信じたくなかった。


「アイツ……?」
「二人は……どういう」
「ふたりは……ぷりきゅ○……?」
「寝ぼけてないで、いい加減起きてー!」


直人は新見が、寝起きが悪いことを知った。






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