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「すーちゃ……いる?」
「え、静子……よく見舞いに来れたな!?」
「……んっ」
ひょこ、と薄緑のワンピースを着た静子が顔を出す。驚いた。静子が家の半径500mから出るとは……これが愛の力か。にやつく俺、きもい。でも嬉しくってしょうがない。
「だっ、だれだよ!あの美人!」
「あー、幼馴染み件恋人?」
「コスガの裏切り者おおおおおおおお!!!」
黙っていなかったのはノトだ。静子を見てギャーギャー騒ぐ。うるせえよ。
「こっ、こんに……ち、は…すーちゃっの、おともだ、ち?」
「ロリっぽいしお前えええええ!!!?」
「黙れロリコン!静子は同い年で対人能力が低いんだよ……あんまり騒ぐと怯えるから静かにしろ」
静子はノトを見て、びくびくと肩を震わせている。ひさしぶりに俺以外の男を見たんだ。しかもソイツは無駄に大声を出すバカだ。怖がって当然。
「わ、わるいっ。し、静子さん? 俺は帰るんで……もしコスガに飽きたら俺に乗り換ry「帰れ!」
静子をナンパしようとするノトを追い払う。ぱたん、と閉まった扉の音を聞いて静子がゆっくり息を吐く。
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