私のハートは紅にときめく | ナノ


  ≫01


――つまらないし、ゲームでもしましょう。



すべてはそのあやめの一言で始まった……ルノワールに集まっていたのは、藍・鴻季・リズ・あやめ、そして坂城を待つ秋穂。



「そうね、紙とペンで五目並べでもしましょうか」
ゴモクナラベ?」
「なつい!確か、縦と横に線をいくつか引いて出来た格子のなかに交互に丸を書くんですよね。そいで五つ揃えた方が勝ちー」
「なるほどー…」
「シンプルなルールでしょ?でもそれだけじゃつまらないから、罰ゲーム有りね」
「罰ゲーム有りならやりたくないよ!」



罰ゲームと聞いて嫌だと言い出したのは、藍。あやめのことだから録なことを考えていないと難色を示す。



「そうよね。だから、ハンデ有りで良いわよ。そうねぇ……私は一人で、藍・鴻季・リズちゃん・秋穂ちゃんは四人でチームを組むのは?四対一に加えて三つ、丸を並べて良いわよ。もし、私が負けたら何でも好きなもの、制限なしで買ってあげる……でどう?」
「それなら楽勝じゃん!あたし、美嶺さんのケーキ一年分で!!」
「ちょっと鴻季……」



鴻季が嬉々として丸を三つ書き、ゲームが始まる。――藍は嫌な予感しかしなかった。









「はい、五つ」
「のおおおお!!」



――十五分後。ゲームにしては短く、あっさりと……勝負がついた。鴻季に駄々をこねられて三回勝負になったが、あやめのストレート勝ち。最後の勝負は藍が頭を使って良いところまで行ったが、一般と頭の次元が違うあやめに勝てるわけがない。



「はい。罰ゲームね〜」
「いやあああああああ……」「罰ゲームって何するの!?」
「あ、あのっ!秘密をバラすとかは無しで……」
「変なやつは無しな!?」





人の秘密や弁慶の泣き所を、どこで掴んでいるか分からないあやめ。自分が楽しいと思ったことを追求することには、全力を尽くす女王様に何を言われるのか四人は戦々恐々としていた。その様子にニヨニヨと頬を緩ませるあやめ。この状況が楽しくて仕方がない。



そして、罰ゲームを口にする。



「――罰ゲームは、『好きな人の頬にキス』よ」





「「は!?」」



「ちゃんと出来たか、朝義・坂城くん・平野くん・フロウドに聞くから覚悟しなさい」





「「そんなのアリ――!?」」



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