癒されたいシリーズ(ロビン/FGO)
「で?オレのマスターさんは今日はずっとこれなんですかい?」
マイルームに呼び出したロビンの呆れたような声が頭上から降ってくる。だけど、ベッドに座らせたロビンの腰に抱きついている状態の今の私にはなんの効果もない。
「もうヤダ。何もしたくない」
私のHPはもうゼロよ。今日は一歩たりとも部屋から出ない。
そう態度で示すと、はぁ、と聞こえる溜息。そしてそれと同時に私の頭へ温かい手が添えられた。
「やれやれ…お嬢さんは頑張りすぎなんですよ。もうちょっと早目に息抜きしてくれるとこっちも安心なんですけどねぇ」
「・・・善処します」
くしゃりと撫でられるのが気持ちよくて、思わず目を細めた。なんだかんだ言いつつも、こうやって甘やかしてくれるロビンに何時も救われている。いつも心配かけてごめんね。面と向かって言うのは恥ずかしいけど、今なら言える気がする。
「・・・いつも、ありがとう」
「おや、珍しく素直じゃないですか」
その声は楽しそうで、顔を見なくてもわかる。きっとニヤニヤした表情を浮かべているんだ。でもイケメンはどんな表情でもかっこいいから狡い。
「まぁオレに甘えてくれる分にはいつでも歓迎なんで」
「・・・じゃあ、今日は1日ずっとここに居て」
「お安い御用だ、お嬢さん」
そんな声とともにふわりとマントで包まれる。
微かに香る、煙草とイチイの木の香り。
あぁ、私の好きなロビンの匂いだ。