「この人は何時もこんな感じだからビビらんでも大丈夫だよ、お嬢さん」
「お前……」
「いやー、ホントの事ですじゃん?」
「……ハァ」
眉間を押さえるエミリオに微笑んだ後、フィリアが困った表情のリアラを見て話を再開させた。
「リアラさん、私達に何をお願いしたいのですか?」
「……その、確かめたい事があって……」
「確かめたい事、ですか」
「はい……すぐに、済みますので……」
そう言ってリアラら自分のペンダントに触れ、口を閉ざす。
数十秒間、誰も何も言わず、何も起きず、リアラの重い溜息で沈黙は終わった。
「……違う……」
「……リアラさん?」
「あっ、いえ、その……気を悪くされたら……ごめんなさい」
再び頭を下げる少女に対し、やはり優しく言葉は掛けられる。
「リアラさん、どういう訳があるのか、聞かせていただけませんか?」
「…………」
少女はペンダントを握り締め深く俯いていた、表情は非常に重い。
だがすぐに意を決した様に顔を上げ、微笑を浮かべたフィリアとジョブス、やはり訝しげなエミリオに話し始めた。