2人は笑うが、ルーティはすぐに真剣な表情を見せた。
「女の子もそうだけど、アンタ達を助けてくれた人の事もあっちに伝えた方が良いかもしれないわね」
「確かに、レンズ云々言ってたし何故かソーサラーリング持ってたし……。あ、そうそう、カイルの奴がそいつに名前つけたんですよ“ユダ”って、好きに呼べって言われたから」
「へー、ユダね……確か何かの本でその名前見た事あるわ、フィリアに貰ったヤツだったかな。そういえばカイルそれ読んでたっけ、フィリアに貰った本だから」
「そりゃカイルらしいや、……っとコレ忘れてた……」
ポケットの中の物を思い出したロニが取り出したのはカイルの御守り。
案の定ルーティが反応する。
「あら、どしたのそれ」
「鎖が切れたから俺が直そうと思って。そういやコレってルーティさんが仲間から貰った物って聞きましたけど……」
「ん、うん、それねー……」
言葉を濁す彼女の反応から答えにくい事を聞いてしまったとロニは話題を変えようとしたが、その前にルーティは話した。