背を向けたまま彼女は声を荒げる事無く問う。


「何処行ってたの」

「ラグナ遺跡です……そこに巨大レンズがあるって神団で聞いて、出来るなら俺達で手に入れようって話になって……そしたら、ええっと……色々あって、神団に捕まりまして……」

「……何やってんのよホント……」

「すいません……」


 椅子に座ったルーティは溜息を吐き、窓の外を見る。


「アンタ、神団に居られないんじゃないの」

「いえ、俺も嫌気が差してたもんで」

「ったくバカねェ……分からなくもないけどさ」


 何か心当たりがある様な言葉、ロニが訊く前にルーティが彼の方を向き話す。


「リオンから聞いてたけど、神団そんなヤバイの?」

「ええ、何をするにもレンズ優先で……金や人材は前より集まってるけど、何か凄ェ居心地悪いんですよね」

「なるほど……フィリアも大変ね。で、色々って何があったの」


 その質問にロニは不自然に視線を泳がせるが、隠しきれるわけがないと観念し打ち明けた。


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bkm

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