ならば方法は1つしか無い。


「その……頼める、か?」

「うっかりお前に着火してしまうかもな」

「笑いながらの冗談は笑えねェぞ……」


 不適な笑みに目尻を引きつらせるロニに、ユダが突然小さな何かを投げ渡す。危うく落としそうになったそれを受け取り確認するとそれは、小さなレンズが付いている指輪だった。


「コレは……ソーサラーリングか?」

「ソーサラーリング?」


 初めて聞く名称なのか首を傾げるカイルにロニが説明する。


「熱エネルギーを蓄えてるレンズを加工したのがこの指輪なんだ。その熱エネルギーを圧縮して射つんだが、主に火を点けたり、衝撃を与えて物を壊したりするのに使う」

「へー……でもレンズなら、あまり持ってるのは良くないんじゃない?」

「おう、だから軍とか騎士団とか、そういう所で使われるんだが……何でお前がそれを持ってんだ」


 ユダは、自分は神団の人間ではないと既に言っている。しかし世界にある組織はアタモニ神団だけではない。


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bkm

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