穏やかな水流の音がどんどん近付く暗闇でロニは言う。
「今のご時世レンズが関わってるならあまり首を突っ込みたくねェからそれ以上聞かねェが……教会に忍び込むなんて行動力あり過ぎるだろ」
「レンズの横取りを企てるお前達には負けるがな。……今の話を信用するのか」
「もう疑ったらキリが無ェからな……疑う事を知らない奴も居るし。それに俺達はレンズっていうより、纏まった金が欲しかったんだよ」
そう答えるロニだがその眼には警戒心があった。前を歩いている彼がそれに気付いているかは分からないが。
2人の探り合いには気付かないカイルはふと疑問を口にする。
「ねぇ、思ったんだけどさ……俺達が逃げた事に神団の人気付いたら此処まで追いかけてくるんじゃない?」
今は周りが暗闇故に歩いて進む3人。この状況での追っ手の登場は厳しいだろう。
しかし彼は特に焦りを見せず周りを照らしながら答えた。
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bkm
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