それからリアラはシャワーを浴びてくると溜息を吐きながら、部屋にあったタオルを持って出ていってしまった。流石にカイルもその様子がおかしいのに気付いたらしく首を捻る。
「何か、悪い事言ったかな……」
「カイル君よ、女の子は他の女の子に比べられるのが好きじゃないんだ、よく覚えておくといいよ」
「は、はい」
遠い眼をしているジョブスの助言をカイルは素直に受け止めた。同時にロニと同じ眼をしている事が気になったが、何となく面倒になりそうなので気にしない事にした。
「そういえば、ベッドどうするの? 4つしか……いや、3つしかないけど」
「アレを落とせば4つだな」
「いや、それは流石に……」
ユダの提案をやんわりと流し、エミリオを見る。しかし答えたのはジョブス。
「じゃあ俺とロニ君以外がベッドって事で。酔っ払いは床に転がしときゃいいのいいの」
「い、いいのかなァ……」
「だって飲んだ理由がナンパ大失敗のやけ酒だもんよ、自業自得はタオルケットでくるんで床にゴロンでいいんだよ」