「そもそも!」
夕食中、ロニが人差し指をユダに突き付けた。
「外は美形、中身はニヒル! コレで女が食い付かないわけがないんだ!」
「知るか……」
「正にそれだってのっ、天は二物を与えるってかチクショウが」
「……馬鹿馬鹿しい」
ワインを飲むユダは、テーブルに突っ伏す男に呆れ果てている。
心配そうにそんな2人を見ていたリアラだが、割り切ったのかカイルに対し小さな声で呟いた。
「ロニってお酒弱いのね……」
「みたいだね……まさかここまでとはなァ……」
言い掛かりをつけている青年を見て、言い掛かりをつけられている青年に彼は申し訳なく思う。
しかしジョブスは、そんな彼等の様子を楽しそうにみていた。
「若い若い、若い内に悩んでおくのが人生楽しむコツなんだよ」
「相棒に先越されて現在進行形で嫁探しに苦悩してる男が何言ってんだか……」
「だってアイツの娘可愛くて可愛くて……甥っ子に土産買う誰かさんの気持ちがよく分かりましたよ」
「アレは親の方から催促されてるからだ」