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 胸を張り言葉をそのまま体現する彼に、どの様な言葉を返すべきかエミリオはわざと真面目に考える。

 その最中ドアがノックされ、エミリオが返事をすると大きな籠を持った船員が数人に部屋に入って来た。


「夕食をお持ちしました、準備をしてもよろしいですか?」

「ああ、頼む」


 了承すると彼等は素早くテーブルに籠から出した料理を並べ始める。海の上故かメインやスープは魚介料理だが、ちゃんと野菜中心のサラダもありバランスが取れていた。

 船員の1人がエミリオにラベルが貼られた瓶と小皿に乗った魚の燻製を見せる。


「コレは船長からのサービスです。フィッツガルド北部の当たり年のワインに、アクアヴェイルの高級燻製です」

「そうか……船長に礼を言っておいてくれ」

「分かりました。夕食の食器は暫くしたらお伺いしますので、ごゆっくり」


 料理を並べ終えた船員達は軽く頭を下げてから部屋を出ていく。

 カイルとリアラは船上での食事に眼を輝かせていた。


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bkm

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